本日、署名の賛同人になっていただいた早稲田大学坪内博士記念演劇博物館研究助手の木村智哉さんから、こどもの城の「ビデオライブラリー」のコレクションの散逸について、映像研究者やアニメーション業界から大きな懸念がでており、ぜひアピールしてほしいと賛同人の石居憲祐さんを通じて要望をいただきました。

ビデオライブラリーには国内外の22,000タイトルの映像資料が収集され、しかもその収蔵作品はこども向けのみならず幅広いジャンルの貴重な映像資料であり、こどもの城開館期間中・時間中ならいつでも展示公開されており重要な文化資産です。しかも、公開している資料はライブラリー内での利用に限ったかたちで使用許諾契約を得ており、仮にこどもの城が閉館後ライブラリー資料が他の施設・団体等に移管されたとしても、新たに権利関係者と利用契約を結ばなければならず、その煩雑かつ膨大な時間・コストがかかる契約手続きの問題や、多くの映像資料がVHSであることなどを理由に大半が遺棄されてしまうかもしれません。

早速、厚生労働省の担当課の方にお話を聞きました。
「22000もの映像資料がある」とのこちらの話に「あ、そうなんですか」という返答。「今すぐにどうするのか明確なことは言えない。無償で譲るなどいろんな選択肢がある。本当に古いものは廃棄せざるを得ないだろう。2年先のことなので、よく検討していきたい」とのことでした。

映像の著作権について詳しい話がなく、「面倒なことにはならない」とのことだったので、こどもの城のビデオライブラリーの担当の映像管理課の方にお話を聞きました。

「『閉館』が決まっただけで、どういうことを整理して行くのかはまだ何も話し合われていない」とのことでした。著作権については、木村さんの指摘のとおり、1つ1つのソフトについてこどもの城の中で見る権利を発売元にお金を払ったり、話し合ったりして得ているそうです。もしどこかに無償で譲るとしたら、「1つ1つまた契約しないといけない可能性もある」とのことで、「廃棄される可能性がないこともない」とのことでした。

貴重な資料が遺棄されるなんて本当にもったいない。存続を求める声をもっと広げていきましょう。